コロナ激闘中のホーチミンにおける不動産・ビジネスの現状 私見 (前編)

テナント募集だらけの道

こんにちは、ホーチミンの現地生活情報局のぼくです。

コロナが大きく話題になり始めた1月からすでに丸3ヶ月が経とうとしています。ここで、一度ホーチミンの不動産の状況やビジネスの状況をを皆さんにぼくの感覚と私見中心にはなりますが、紹介させていただきます。

*注意:ぼくは専門家でなく、調査も実施したわけではないので、あくまでぼくの情報網と事業者からの情報、ニュースになっている情報を組み合わせてお話します。

少しでもみなさんの参考となれるよう頑張ります。

コロナが発生した時期とその深刻さ

コロナがテレビやインターネットでニュースに大々的に取り上げられるようになったのは2020年1月でした。これは日本もベトナムもあまり差はありませんでした。しかし、このタイミングの与えたベトナム事業者へのダメージはかなり深刻ではないかと考えています。

それは、1月中下旬から1月末までにあったベトナムの旧正月(テト)の時期だったと言うことです。テトは1週間ほど休日となるため、普段ホーチミンに出稼ぎに来ている人たちは、みんな遠い田舎に帰って実家で家族と過ごします。そのために設定されているのが、テト前に支給されるボーナスです。このボーナスは商習慣として最低でも1ヶ月分支給され、一般的に運転資金がかなり弱くなるタイミングでもあります(その分、テト前は商戦期で商業が活性化しますが、同時に休日も多いので単純に手許資金は潤沢なはず、とは言えませんね)。

そこに、テト明けから少ししてからコロナの影響が出始め、今では多くの企業が在宅勤務に切り替えています。

ホワイトカラーにとっては在宅勤務は可能かもしれませんが、業務の性質上店舗型サービス業や肉体労働者は在宅勤務が非常に困難ですよね。そういったところから、業績圧迫による解雇や倒産が、3月に入ったあたりから一気に目立ち始めました。

コロナの与えた不動産・ビジネスへの影響

不動産

(写真元:Tin Tuc VN)

*リアルタイムの不動産価格情報などがホーチミンでは限られているため、地価や坪単価ベースではなく、収益還元法を使って不動産評価をされると仮定して、賃貸状況などをベースに不動産の状況について検討していきたいと思います。

コロナ騒動が本格化するテト前まではホーチミン、特に1区では空いている賃貸物件を探すのが非常に難しかったです。特に、人通りの多いエリアはコスパの良い物件を見つける難易度が高かったです。見つかってもすぐに誰かが契約してしまうなどあり、物件を内覧して検討する時間などほとんどない状況でした。

現在の状況は、結論から言うと人気がトップレベルの大通りや繁華街の物件などは選び放題です。なぜなら、非常に多くのテナントがこのタイミングで倒産賃貸契約解除に動いたからです。

倒産:もともと業績が思わしくなかった、資金繰りが逼迫していた経営体力が潤沢ではなかった事業者から次々に倒れ始めています。

賃貸契約解除:ベトナムの賃貸契約では『戦争や天変地異などの場合は一方的な解約をすることができる』というような条項が結構一般的に入っています。一軒家の不動産オーナー(プロではないオーナー)は、契約書に不動産オーナーに不利になるような条項は曖昧にすることしか許さず、しばらくしたら一方的にテナント追い出しするというのがよくある話ですが、この天変地異関連の条項は大体入っています。WHO(世界保健機関)が3月11日に『パンデミック宣言』を行いましたが、これがベトナムでは『天変地異』に該当すると弁護士が解釈したことから、契約解除がどっと増えた印象です。

テト明けからすでに、テナントと不動産オーナーとの間で家賃減額や遅延交渉はなされていましたが、ホーチミン中心各区の多くの不動産オーナーはかなり強気だったのが災いし、多くの人気飲食店などがダメージをカバーしきれず、一気に倒産・WHOのパンデミック宣言後の契約解除に動きました。

近年、ホーチミンの地価はひたすら上昇し、不動産オーナーはあたかも永遠に地価が上がり続けるような言い様でまさにバブル賃貸契約交渉は非常に困難極めるものでした。2019年時点では賃貸契約期間は大体3−5年、家賃上昇率は毎年5−10%上昇が多かったですね。契約巻き直しの際の家賃上昇率は、基本的に契約書に明記することを嫌がり『その時の周りの家賃と経済の状況をみて判断する(10%以上にする気マンマン)』という感じでした。

ぼくが交渉した物件の不動産オーナーのひとりは、『え?条件交渉?家賃5年分今すぐ現金で払えば家賃は5年間一律にしてあげるよ、無理でしょ?(クスクス)』って言う提示をしてきたので、『あぁ、バブルだなぁ』っと感じていました。

(写真元:Zing.vn - Events / Duy Hieu

テト前までの不動産賃貸の状況とそこから如何に変わったのかをなんとなく想像して頂けたかと思います。現在も毎日のように実際シャッター街は街にどんどん広がっています。ニュースでは10−20%の家賃減少がみられるとありましたが、実際に上がってきてる空き賃貸物件の情報をみると、あんまり落ちていないような気が、個人的にはします。知っているお店だった物件も上がってくることが多くなってきましたが『そこの家賃そんなに高かったの!?!?』っていう悲しいサプライズも・・・

 

悲しいことに実際ベトナム人の間で人気の飲食店を経営しているベトナム人の知人何人かに聞いてみると口を揃えて『不動産オーナーも現金が必要なので、家賃減額も遅延も受け入れてくれない』と言っています。全ての物件でのことではないと思いますが、実際にぼくの周りではそういう状況です。

その反面、ビングループの商業施設ビンコムセンターなどは減額と遅延を組み合わせた救済スキームを作っているということもニュースになっていました。

 

不動産オーナーとテナントがWIN-WINになれるような救済案が広まっていくことを願っています。

ベトナムメディアによる情報(空き物件の増加):https://thanhnien.vn/doi-song/tphcm-ngap-bang-cho-thue-mat-bang-bong-dung-ca-pho-vang-lang-1197758.html

ベトナムメディアによる情報(賃貸の難易度高度化):https://bnews.vn/dich-covid-19-bat-dong-san-cho-thue-gap-kho/150135.html

 

後編につづく

いかがでしたでしょうか?

不動産賃貸をベースにお話しました。不動産賃貸物件の流動性が水蒸気レベルから氷レベルに一気に変わってしまったと言っても良いほど状況は一変しています。

*ぼくの情報だけではなく、様々な情報を見て状況理解していただけるとより正しい情報に近づけると思います。

長くなってしまいましたので、後編にてビジネス関連の話に触れたいと思います。

広告募集